「投資の資金を作るために副業を始めたいのですが、何から手を付けていいのか分かりません。お勧めの情報商材があれば教えてください」
こういう質問を、私は昔から本当によく頂きます。
結論から先に書きます。情報商材を買って儲かるほど、世の中は甘くありません。情報商材(ネット上で売られている「稼ぎ方のノウハウ」を書いたPDFや動画のことです)の中に儲かるネタが落ちているような気がしているなら、その感覚そのものが危険信号です。そう思っている限り、あなたは情報弱者として搾取され続ける側から抜け出せません。
私は数千万円を騙された経験があり、大阪府知事の認可を受けた不動産会社を20年経営してきました。投資と副業のコミュニティ(コアメンバー)は12年目で、累計500名を超える方と関わってきました。その中で、高額な塾や商材にお金を突っ込んで抜け出せなくなった人を、嫌になるほど見てきています。
この記事は、2016年から2017年にかけて私がブログに書いてきた情報商材についての記事をまとめ直したものです。文面や登場する肩書きは当時のものですが、売り方の骨格は現在もまったく変わっていません。むしろ看板だけを付け替えて生き残っています。
情報商材が儲からない理由は「情報の価値」の一点に尽きる
情報というのは、出回りが少ないほど価値があります。これが全てです。
本当に儲かる情報を持っている人が、それを数万円の値段で不特定多数にばら撒くと思いますか。私なら絶対にしません。自分で使い切るか、ごく限られた相手にしか渡しません。本当に儲かる情報であれば、数万円で不特定多数に売るような事は絶対にしないのです。
裏を返せば、広告を打って何千人にも売られている時点で、その情報はもう価値を失っています。中身を開けてみれば、検索すれば出てくる程度の話が並んでいるだけ。拡散されすぎて儲けのネタなど残っていない。私は個人的に、この手の商材はゴミ同然だと思っています。本当に儲かる情報商材があるなら、逆に私が教えてほしいくらいです。
1000人に2、3人くらいは奇跡的に儲かる人が出るかもしれません。ですが構造として、儲かるのは情報商材を売っている側と、その販売の場を運営している会社だけです。買った側の大半は、支払ったコスト分すら回収できずに終わります。エンドユーザーは搾取されているだけ。それなのに、また別の商材を買ってしまう人が本当に多い。ここに早く気付かないと、成功は一生ありません。
実録。知人が高額塾と商材に払った先の売上は合計105円だった
数字で見たほうが早いと思います。私の身近な知人に、この世界にどっぷり浸かってしまった人間がいました。本人の許可を得て、彼が商材を買って実際にどれだけ売上が立ったのかを公開します。
- 某塾 0円
- 某プロジェクト 82円
- 某プロジェクト2 0円
- 某プロジェクト3 23円
合計105円です。
ちなみに彼は、後で触れる「遺産相続プロジェクト」にも登録し、講習費用として数十万円を支払っています。当然ながら、そこからの配当も数円か、せいぜい数十円が期待できる程度で終わりました。
彼のやり方が悪かったのでしょうか。違います。全員が同じやり方をするだけで月数十万、数百万を稼げると謳っているのが、この手の商材の特徴だからです。自分の頭で考える必要がなく、塾長が「やれ」と言った事をやるだけでいい。だから甘い考えの人が群がる。そして塾長とその仲間だけが儲かる。仕組みとしては、それだけの話です。
もう一人います。私の知っている後輩は、当時流行していた派手な生活を売りにする起業家集団の高額な起業塾に入り、塾長がメルマガで勧める情報商材を買い漁りました。さらに悪い塾仲間に勧められるまま新築ワンルームマンション投資まで始めてしまい、成功どころか波乱の道をまっしぐらで、見る限りかなりお金に困っています。
高額塾の本当の怖さは、商材代だけで終わらないことです
塾に入ると、そこは同じ思考の人間だけが集まる閉じた場所になります。塾長が勧める商材を買い、塾仲間が勧める投資に乗る。判断の物差しが塾の内側にしかないので、外から見ればおかしい話でも止まれません。数万円の商材を買ったつもりが、気が付けば数百万円単位の投資まで背負っているという流れは、私が実際に見てきた典型です。
当時のメール文面をそのまま並べます。これが誇大広告の見本市です
当時、私が迷惑メールフォルダを開けると、この手の集団からの「誰でも稼げます」系のメールが数千件も溜まっていました。もちろん一通も開きません。彼らがやっている事に生産性は皆無で、知識のない人からお金を吸い上げる事しか考えていない。詐欺師と言い切ってしまうと言い過ぎかもしれませんが、私は詐欺師も同然だと思っています。
実際に届いていた文言を並べます。
- 指定サイトに登録するだけでお金が入ってくる。先着順で労働は何もありません
- あなたの資産が○○倍に増える完全放置ビジネスノウハウ教えます
- 登録するだけで無料DVDと現金がもらえます
- 登録するだけでお金がもらえます
- 誰でも1日ワンクリックで月数万円を稼げる方法
- 女性にモテながら収入を増やす方法
- お金儲けのカラクリを惜しみなくお伝えします
登録するだけでお金が入ってくるなら、その人は1万円札をカラーコピーでもしているのでしょうか。あるいは口から1万円札を出すマジシャンなのでしょうか。呆れるのを通り越して笑ってしまうレベルの話です。
そして当時、彼らの間でブームになっていたのがこれです。
「自分の健康状態が悪化して余命が短いので、これまで稼いだ資産を皆さんに分配します」
不思議なのは、この文面がまったく別の複数の発信者から、同じタイミングで送られてきたことです。全員が揃って同じ時期に重い病気になられたようで、奇跡としか言いようがありません。もちろん嘘です。
本当に病気と闘いながら一生懸命に生きて、周りに勇気を与えている方がおられる一方で、健康な人間が重い病気になったと偽って、知識のない人から小銭を吸い上げる。当時この文面を見て、私は同じ人間とは思えないと感じました。今でもその気持ちは変わりません。
「誰でも稼げる」「まずはメールアドレスの登録を」「登録しておくだけでお金が入ってくる」これらは全て誇大広告であり、嘘です。この一線さえ覚えておけば、彼らの餌食になる確率は大きく下がります。
無価値な商材には見た目の共通パターンがある
試しに一つ、メール内のURLをクリックして中身を確認したことがあります。そこにあったのは、無価値な情報商材の典型と言える二点でした。
- PDFをダラダラとスクロールさせる、やたら縦に長い販売ページ
- 「公開終了まであと○分」というカウントダウンのカウンター
当然のように、両方ありました。縦に長いページは、読ませているようで実は判断力を奪うための作りです。カウントダウンは「今すぐ決めないと損をする」と思わせるための仕掛けで、締め切りが来ても翌日また同じ数字から始まっていることがほとんどです。
考える時間を与えない売り方をしている時点で、中身に自信がないと白状しているようなものです。本当に価値がある情報なら、一週間考えてから買っても価値は減りません。
なぜ人は、名前の通った発信者を疑わなくなるのか
当時も今も、名前の通った発信者はいます。そのレベルまで行くと全国に信者や塾生がたくさんいますので、週に何回かメルマガを配信するだけで年収数千万円になると言われていました。
彼らの発信を見ていて感じるのは、価値がなく生産性も低い情報ばかりが並んでいるということです。それでも売れるのは、自分たちの派手な生活ぶりをSNSやブログで見せつけ、「自分のようになりたければこれをやれ」という形で特定の商材を勧めるからです。
信者や塾生の特徴は「この人の言う事は何一つ疑わず吸収する」という姿勢です。自分でアイデアを生み出さず、人が言うままに行動する。だからこそ、商材の販売者や詐欺師に狙われやすくなります。疑わない人ほど、次のカモとして名簿が回るのがこの世界です。
情報商材を「売る側・紹介する側」に回るのも勧めません
インターネットを使った副業はたくさんあります。誰でもすぐに始められるものとしては、成果報酬型の広告収入や、ネットオークションでの売買などがあります。月に数万円、年に数万円を稼ぐ具体的な手法については、コアメンバーの中で私なりに共有してきました。
ただし、情報商材の販売と、情報商材の紹介だけはお勧めしません。
理由は単純です。役に立たない情報を紹介し続ければ、後で恨まれます。ネット上で叩かれます。そうなれば、お金より大切な信用を失います。副業として一時的に入る数万円と、失う信用を天秤にかけて、割に合うわけがありません。
ちょっと頭をひねって考えれば、転売できそうな商品を見つけたり、サイトを作って稼いだりする道はあります。まともな入口はいくらでもあるのに、わざわざ人を裏切る側に回る必要はないという話です。副収入の作り方についてはサラリーマンが副収入で月3万円〜稼ぐための5つの方法にまとめていますので、そちらを先に読んでください。
手口は看板を変えて今も続いている
ここまでは当時の話です。では現在はどうかというと、消えたわけではありません。売り文句の看板が変わっただけです。
私がこのブログで扱ってきた最近の事例をいくつか挙げておきます。
- 「ChatGPTで月100万円」生成AI副業スクールの闇 50万円から100万円という高額な情報商材が、生成AIという新しい看板で売られています
- 「在庫ゼロで月収100万円」高額物販スクールの実態 130万円のローンを組まされる被害が後を絶ちません
- フリーライフスタイル(藤木雅治)CATD eBay事業の現状 サポート停止や退会の続出という展開になっています
- マルチ商法と投資詐欺の違いを徹底解説 勧誘の手口と法的な位置付けを整理しています
並べてみれば分かる通り、使われている言葉は「誰でも」「放置で」「月100万円」で、10年前とほとんど同じです。変わったのは、放置ビジネスがAIになり、DVDがオンライン講座になり、数万円が数十万円から百万円超に値上がりしたことくらいです。
今日からやること。まずは無駄なメルマガを切ることから
やることは難しくありません。順番に書きます。
1. 無駄なメルマガの購読を止める
正しいお金の知識を身に付け、収入の柱を1本でも多く作りたいのであれば、まずこれです。毎日届く「稼げます」の文面を目にし続けていると、判断の基準がじわじわ狂います。情報を絶つのが最初の一歩です。
2. 「登録するだけ」「放置で」という言葉が出たら、そこで読むのをやめる
中身を見る必要すらありません。この言葉が出た時点で誇大広告です。
3. カウントダウンが動いていたら、その日は買わない
急かされている状態で判断しないというルールを、自分の中に一つ置いておくだけで被害はかなり防げます。
4. 三か月で結果が出る前提を捨てる
ネットを使ったビジネスは、私は今後も伸びていく分野だと思っています。それなのに月5000円も稼げずに諦めていく人が本当に多い。三か月程度やって結果が出るわけがありません。中途半端な努力しかできないなら、時間の無駄なので最初からやらないほうがいいというのが私の考えです。
5. 教わるなら、実際にやっている人から教わる
私自身も、初めて参入する分野では本物と思える人に指示を仰ぎながら試行錯誤を続けてきました。売り文句で選ぶのではなく、その人が自分の手で実際に事業を回しているかどうかで選んでください。
まとめ
最後にもう一度整理します。
- 情報は出回りが少ないほど価値がある。広告で大量に売られている時点で価値は薄い
- 本当に儲かる情報を、数万円で不特定多数に売る人はいない
- 儲かるのは売る側と場を運営する側だけ。買う側は支払った分すら回収できないことが多い
- 知人の実績は、複数の塾と商材を買って売上の合計が105円だった
- 「誰でも稼げる」「登録するだけ」「放置で」は誇大広告と考えて差し支えない
- 縦に長い販売ページとカウントダウンは、考える時間を奪うための仕掛け
- 売る側、紹介する側に回るのも勧めない。失うのは信用
- 手口は看板を変えて現在も続いている
楽して儲かるノウハウや商材は、この世に一つもありません。これは私が数千万円を失って学んだ結論でもあります。稼ぎたいなら、甘い言葉を切り捨てるところから始めてください。
※本記事は私が見てきた事例と個人的な見解をまとめたものです。特定の企業や商品を詐欺と断定するものではありません。契約の判断はご自身の責任でお願いします。
副業・投資の判断に迷ったら
私は数千万円を騙された経験と、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営してきた立場から、副業と投資の「本物と偽物」を見極める物差しをお伝えしています。
※販売・勧誘・譲渡のお取次は一切行っていません。







