RL360(ロイヤルロンドン)の長期積立を契約したあとで不安になり、紹介者に解約を申し出たら「契約から2年以内は解約できない」と突っぱねられた。私のところには、この相談が何年も途切れずに届いています。
先に結論を申し上げます。RL360の長期積立は、契約から2年以内であっても解約はできます。それでも「できない」と言い張る紹介者がいるのは、契約者を守るためではありません。自分の紹介報酬を守るためです。
私は投資詐欺で数千万円を騙された当事者で、大阪府知事の認可を受けた不動産会社を20年経営してきました。投資副業サロン(コアメンバー)は12年目です。その中で、RL360の解約相談だけは途切れたことがありません。多い時期は毎日1件以上、年間で10件を軽く超える相談が届いていました。
この記事では、なぜ紹介者が「2年以内は解約できない」と言うのか、その仕組みと、実際に届いた相談への回答、今日から取れる選択肢をまとめます。
結論、2年以内でも解約はできる
何度でも書きます。RL360(ロイヤルロンドン)も、ITA(インベスターズトラスト)も、契約後2年以内に解約できます。「2年間は解約できない」と根拠も示さずに断言する人がいたら、その時点で悪徳紹介者だと判断して構いません。嘘をついている時点で、あなたの味方ではないからです。
契約直後であればクーリングオフが使える場合もありますし、数ヶ月が経過していても解約自体はできます。手続きの窓口を教えてもらえないだけで、道が閉ざされているわけではありません。
なぜ紹介者は「解約できない」と言い張るのか
理由ははっきりしています。2年以内に解約されると、紹介者が報酬を受け取る権利が無くなるからです。
多くのオフショア積立(海外の保険会社が扱う長期積立商品)には、初期口座期間(Initial Period)という仕組みがあります。この期間に積み立てたお金は、手数料の原資として扱われやすい構造になっています。紹介者が受け取る報酬もこの初期口座期間の積立額をもとに計算されるため、契約者が早期に解約すると、いったん支払われた報酬の返還(クローバック)が発生してしまうのです。
逆に言えば、契約者が2年間だけでも無理に積立を続けてくれれば、紹介者は満額のマージンを受け取れます。「2年間だけ頑張って積み立てて、3年目から停止しましょう」という引き止めは、あなたの資産形成の話ではなく、紹介者の報酬計算の話でしかありません。
2年間だけ契約者が支払を頑張れば紹介者にマージンが入る。2年以内に契約者が解約すればマージンは入らない。違いはそれだけです。契約者から見れば、いま解約しても結果は大きく変わりません。
私のところに届いた実際の相談
紹介者に止められ続けた方が、1日で解決した例
ある読者の方は、契約時の紹介者に解約を相談したところ「契約してから2年間は解約できない」「できたとしても高額の解約手数料がかかる」と言われ、手続き方法を教えてもらえませんでした。私が状況を伺って即日対応し、その日のうちに解決しています。
ここで言う「高額の解約手数料」とは、平たく言えば、それまでに支払ったお金が戻ってこないという意味です。契約を始めたばかりならクーリングオフで戻ってくる可能性がありますし、数ヶ月程度であれば損切り、痛い勉強代として割り切れる金額であることがほとんどです。
FPから「損害を賠償しろ」と言われた例
FP(ファイナンシャルプランナー、お金の相談に乗る専門家)経由で契約した方からは、こんな報告をいただきました。FPに解約を相談しても3週間以上まったく動きがなく、私に相談したら1日で解決した。ところがそのFPから「早期解約で損害が出たのでその分を賠償するように」と言われ、契約前に書面も取り交わしているので払うしかなさそうだ、という内容です。
とんでもない話です。RL360を契約直後に解約しても違約金はかかりません。その違約金なるものは、FPが取りっぱぐれた紹介マージンを顧客から強制的に徴収しようとしているだけです。仮に契約前に「早期解約する場合は違約金を払う」「FPに損害を与えた場合は全額補償する」といった契約書や念書を取り交わしていたとしても、そんな取り決めは無効だと私は考えています。不安であれば弁護士に相談してください。
解約の意思を伝えたら成績が落ちた気がする、という質問
2023年にいただいた質問です。あるIFA(保険会社の商品を扱う独立系の代理店)で運用中の方が、解約書類がほしいと伝えたところ日本の代理店担当者を案内され、その担当者から頑なに継続するよう説得された。その後、世界的に株価が上がっている局面なのに、自分の資産だけ増えなくなった気がする。解約の意思を示した投資家に対して、意図的に増やさないようなことができるのか、という内容でした。
私の回答はこうです。保険会社やIFAが意図して利回りを下げることはあり得ません。最初のうちはボーナスがついていたので増えたように見えていただけで、もともと支払手数料が高く、運用利回りも日本のNISA以下です。頑なに継続を勧めてくるのは、あなたの資産形成を考えているからではなく、いま解約されると自分がもらえるはずの紹介報酬が無くなるからです。担当者が手続きを進めてくれないのであれば、その旨をIFAに伝えて直接進めてもらってください。
こんな売り方をされたなら、契約内容を疑ってください
勧誘の場で次のような台詞を言われたのであれば、不利な条件で契約している可能性が高いと考えてください。
- 日本で契約できるのはRL360だけ
- 年利10%以上の右肩上がりのシミュレーションを見せてくる
- 契約年数は25年のみ
- 積立金額は毎月500USDから
- 積立停止もできる。3年、4年で積立を止めても資産は増える
契約時の典型的な流れもほぼ共通しています。日本の財政破綻や年金不安をまくし立て、契約期間は25年か30年としか言わず、初期口座期間だけ多く積み立てるメリットを熱く語り、積立は2年で停止や減額ができると説明する。この3点セットが揃っていたら、紹介コミッション目的だと考えて差し支えありません。
実際には、この商品は毎月200ドル、支払期間5年から契約できます。それにもかかわらず、月500ドル以上で支払期間25年としか案内しない人が非常に多い。契約年数と月額が大きいほど紹介報酬が増えるからです。詳しくは香港オフショア長期積立は支払期間5年から契約できるというのをお忘れなくにまとめています。
もう一つ、よく使われる嘘があります。この商品を契約すれば将来の不安がすべて解決するかのような説明と、本来は止めるべきではない積立について「2年目以降は減額や停止をしても問題ない」という説明です。自称金融ブローカーやFPという肩書きで信用させ、いい加減な商品説明で契約させる。この構図をずっと見てきました。
「2年だけ積み立てて、あとは停止」が無意味な理由
長期積立は、支払期間中は金額を変えずに継続するのが基本です。それができるなら継続すべきですし、商品を理解したうえで満期まで払い切れる人は解約する必要はありません。
問題は、最初の2年だけ積み立てて残りの期間を放置するパターンです。これはお金をドブに捨てることと同じだと私は考えています。RL360は積立を停止すると支払手数料の負担が増えます。この点を事前に説明する紹介者はほとんどいません。積立を止めた状態で20年、25年と満期まで持っていっても、高い手数料と運用損に食い潰され、資産はほとんど残らないという結末になりやすい。
積立を停止しても運用益で資産が増えていく、という説明は大嘘です。積立を一定年数継続し、3年目以降の掛け金が積み上がってこそ手数料の負担割合が和らぎ、ドルコスト平均法(毎月一定額を買い続けて購入単価をならす方法)の効果が出て、資産が増えやすくなる。これが正しい理解です。「最初の2年だけ高額積立」は確実に失敗|オフショア生保積立の構造的罠もあわせて読んでみてください。
だからこそ、契約直後に自分のプランが間違っていたと気付いた場合や、家計のキャッシュフローが悪化して支払継続が難しくなった場合は、初期口座期間中であっても速やかに損切りして撤退するのがベターだと考えています。不利な状態のまま25年を続けても、資産が増えていくことはまずありません。
2年以内でも取れる選択肢
取り得る選択肢は、おおむね次のとおりです。ご自身の状況に合わせて冷静に比較してください。
- クーリングオフ:契約直後(多くは申込から30日程度)であれば、ペナルティなしで撤回できる場合があります。保険会社から届いた書類の日付を必ず確認してください。
- 通常解約(早期解約):初期口座期間中は解約控除がかかりますが、それでも解約できないわけではありません。今後の積立負担と、解約で戻る金額を見比べて判断します。
- 払済(ペイドアップ)・減額:解約せずに積立を止める、あるいは金額を下げて様子を見る方法もあります。状況によってはこちらが有利になることもあります。
- IFAの移管:紹介者やIFAが機能していない場合、別のIFAへ口座を移すことで、その後の手続きが進めやすくなることがあります。
手続きの入口も一つではありません。クレジットカード会社に連絡して以降の引き落としを止める、IFAに直接連絡する、保険会社に直接連絡する。方法はいくつもあります。紹介者がまともに取り合ってくれないなら、IFAに直接電話かメールをすれば話が進むケースがほとんどです。書類の書き方や窓口の探し方はロイヤルロンドン(RL360)解約の全知識に詳しくまとめてあります。
次のような紹介者には注意してください
・「2年以内は絶対に解約できない」と根拠を示さずに断言する
・解約の相談をすると急に連絡が取りづらくなる
・解約代行業者を高額な手数料で紹介してくる
・具体的な数字を示さず、引き止めだけを繰り返す
一つでも当てはまるなら、いったん立ち止まり、利害関係のない第三者の意見を聞いてください。
解約代行業者に高いお金を払う前に
「海外積立の解約を代行します」と言って割高な手数料を取る業者も存在します。ですが手順さえ分かれば、決して難しい手続きではありません。RL360解約に解約代行は不要で、業者の見分け方を整理しています。
それでも動けない最大の理由は、情報が足りないことです。契約者がIFAの名前も連絡先も知らされていないケースは本当に多い。契約の時はしつこいほど連絡してきたのに、解約の話になった途端に手のひらを返して連絡が取れなくなる。悪徳紹介者に共通する行動です。
そして、動くのが遅れるほど無駄な積立金がカードから引き落とされていきます。時間との勝負だと思ってください。
悪いのは保険会社ではなく、売り方をしている人間
誤解のないように書いておきます。RL360(ロイヤルロンドン)は世界的に規模も大きい保険会社で、保険会社側に非があるという話ではありません。正しい情報と認識を持ったうえで契約するのであれば、それは選択肢になり得ます。
問題があるのは、上辺だけの知識と、ありもしない右肩上がりのシミュレーションを見せ、コミッション目的で嘘をついてでも契約させようとする紹介者やブローカー、FPたち。そして、そうした紹介者を野放しにして取り締まりを強化しない一部のIFAです。コンプライアンスの欠片もない「枝の紹介者」が、ネットワーク方式でどんどん増えているのを私は実感してきました。
日本人が契約できるオフショア積立商品は、RL360のほかにもITA(インベスターズトラスト)、プレミアトラスト、サンライフ、FTライフなどがあります。それでも私のところに届く解約相談は、当時からRL360が突出して多い状態が続いてきました。近年は、無料でお金の相談に乗ると言って近づく形やSNS経由の勧誘も増えています。紹介報酬がべらぼうに高い設計と、それに群がる人間の質が問題なのです。全体像は海外積立投資 完全ガイドで整理しています。
よくあるご質問
Q. 解約すると積み立てたお金は全部失われますか
必ずしも全損ではありません。経過期間やプランの種類によって戻る金額は変わります。まずは現在の解約返戻額を確認することが第一歩です。そのうえで、これから払い続ける金額と見比べて判断してください。
Q. 紹介者と連絡が取れません。どうすればよいですか
紹介者を経由しなくても、IFAの変更やご自身での手続きで解約を進められる場合があります。契約書類に記載された会社名が分かれば、窓口をたどることはできます。一人で抱え込まず、状況を整理することから始めてください。
Q. すでに違約金を払ってしまいました
紹介者に連絡して返還を請求してください。相手がゴネるようであれば弁護士に相談するのが早いです。加えて、FPは日本FP協会かきんざいのどちらかに登録しているはずですので、コンプライアンスを欠いた対応を受けたのであれば、その団体に通報するという道もあります。被害者をこれ以上増やさないためにも、悪質な人間には業界から退場してもらうのが一番だと私は思っています。
まとめ
「2年以内は解約できない」は、契約者を守る言葉ではありません。紹介者の報酬を守る方便です。ここを理解しておくだけで、引き止めの言葉に惑わされにくくなります。
契約直後、あるいは半年以内に自分で調べて違和感に気付けたのなら、それは遅すぎるということではありません。紹介者から聞かされたことをそのまま鵜呑みにして、2年、3年経ってから後悔する方が圧倒的に多いなかで、自分で情報を集めようとした姿勢は立派だと私は思います。
今回の件は痛い勉強代だったと割り切り、信頼できる仲間を持ったうえでマネーリテラシーを高めていきましょう。情報が足りないままだと、次から次へと搾取され続けます。
※本記事は私がこれまで受けてきた相談の内容と、その時点で確認できた事実にもとづく個人の見解です。契約内容やプランによって条件は異なりますので、実際の解約可否や返戻額は必ずご自身の契約書類と保険会社、IFAの回答で確認してください。税金の取り扱いについては税理士または税務署にご確認ください。
副業・投資の判断に迷ったら
私は数千万円を騙された経験と、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営してきた立場から、副業と投資の「本物と偽物」を見極める物差しをお伝えしています。
※販売・勧誘・譲渡のお取次は一切行っていません。







