「知人からオフショア投資を勧められたが、この紹介者は信用していいのか」
「オフショア投資は詐欺だという記事もあれば、富裕層の常識だという記事もある。どちらが本当なのか」
「すでに契約してしまった。誰に相談すればいいのか」
そう検索してこのページにたどり着いた方へ。
先に結論をお伝えします。
紹介者に「私が契約すると、あなたはいくら報酬を受け取りますか」と聞いてください。その答え方で、ほとんどの判断がつきます。
商品の良し悪しを勉強する前に、まず目の前の人を見る。
これが、12年間オフショア投資の被害相談を受け続け、私自身も契約者として損をした立場からの、いちばん実用的な助言です。
この記事では、紹介者の報酬がどこから出ているのか、よく使われる売り文句、見分けるための7つのチェック、そして契約してしまった後の動き方と相談先まで、順番にお話しします。

そもそも、なぜオフショア投資は「紹介者」経由で来るのか
まず、事実の整理から。
オフショア投資と呼ばれる長期積立は、マン島やケイマン諸島、香港など、税金の優遇がある地域の金融機関が出している商品です。
RL360(ロイヤルロンドン)、インベスターズトラスト、メティス香港、ドミニオンといった名前で勧誘されることが多く、商品そのものは海外では合法に存在しています。
ですから、私は商品名だけで「詐欺だ」と断定はしません。
問題は、日本国内で、誰が、どう売っているかです。
金融庁は、海外の業者であっても日本に住む人を相手に金融商品を扱うなら、原則として金融商品取引法上の登録が必要だとしています。
ところが、オフショア投資を勧めてくる「紹介者」や「IFA」を名乗る個人の多くは、この登録を持っていません。
証券会社の窓口でも、銀行でも、ネット証券でも、この商品は売られていない。
知人、セミナー、SNSのDM、FPを名乗る人、最近ではマッチングアプリや婚活の場から入ってくる。
なぜ、正規の窓口ではなく、人づてでしか回ってこないのか。
この「入口の不自然さ」こそが、最初に気づいてほしい違和感です。
オフショア積立投資の勧誘に注意|RL360・インベスターズトラスト・ドミニオンと無登録“紹介者”の実態【2026年】
紹介者の報酬は、あなたの積立金から前払いされています
ここが、この記事の核心です。
紹介者が、なぜあれほど熱心に勧めてくるのか。
答えは、契約が成立した瞬間に入る販売手数料(コミッション)です。
この業界で広く知られている典型例では、月5万円・10年積立の契約が1本決まると、紹介者側には積立額の10か月分、つまり50万円が支払われます。
月10万円の契約なら100万円。月20万円なら200万円です。
しかも、あなたがまだ数回しか払い込んでいない段階で、前払いに近い形で支払われます。
では、その50万円は誰のお金なのか。
もちろん、あなたが払う積立金です。
運用会社はいったん報酬を立て替え、契約から最初の18か月から2年ほどの払込金を「初期口座」という箱に入れて、そこから回収していきます。
だから、この期間に払ったお金は減額も停止もできず、途中でやめると戻ってくるお金がほとんどない。
初期口座の正体は、運用の箱ではなく、紹介者の報酬を回収するための箱です。
さらに、紹介者の上にも人がいます。
末端の紹介者が積立額の1〜2か月分、その上の人が5〜9か月分、さらに上の代理店(IFA)にも分配が流れる。
この階層構造は、ネットワークビジネスの図とほとんど同じです。
あなたの契約1本で、顔も知らない複数の人が潤う。
そう考えると、「友人だから安心」という前提が、いかに危ういか分かるはずです。
【2026年6月最新・暴露】RL360・メティス香港・ドミニオン・インベスターズトラストを未だに勧誘してくる人間は『詐欺師同然』|紹介者コミッション50万円超のカラクリを完全公開
紹介者がよく使う売り文句
私のもとに届く相談を並べると、勧誘の言葉にははっきりした型があります。
・「日本の保険や投資信託より利回りがいい。年利10%は狙える」
・「私も入っています。周りもみんなやっています」
・「最初の2年間は多めに積み立てたほうが得です」
・「契約は25年で。長いほど有利になります」
・「5年積み立てて止めれば、あとは勝手に増えます」
・「マン島政府が9割保証しているから安全です」
・「この枠は今月まで。今日決めたほうがいい」
ひとつずつ、中身を見ます。
年利10%について。優秀な運用でも長期で現実的に狙えるのは年6%程度と言われ、そこから手数料が引かれます。二桁を断言する人ほど危険です。
最初の2年間に多く積ませるのも、25年契約を勧めるのも、理由は同じです。初期口座が大きいほど、期間が長いほど、紹介者の報酬が増えるからです。あなたの利益ではありません。
「5年で止めれば増える」は、止めた後も手数料が引かれ続けることを伏せた説明です。
「マン島政府の9割保証」は10年以上前の古い情報で、現在は制度が変わっています。これを語る人は、知識が古いか、分かっていて言っています。
そして「今日決めて」と急かすのは、考える時間を与えないためです。まともな資産形成に、今日中に決めなければならない理由はありません。
紹介者を見分ける7つのチェック
では、具体的な見分け方です。
勧誘を受けたら、この7つを順番に確認してください。ひとつでも引っかかれば、その場では契約しないでください。
①「あなたの報酬はいくらですか」に、金額で答えるか
いちばん大事な質問です。まっとうな人なら答えます。「そういうのは気にしなくていい」「会社からもらうだけ」と言葉をにごしたら、それが答えです。
②手数料の総額を、書面で示せるか
初期口座にかかる手数料、口座管理費、毎月の固定費。口頭の「安いですよ」ではなく、契約書のどこに書いてあるかを指で示してもらってください。
③「途中でやめたら、いくら戻るか」を、年ごとに説明できるか
契約から1年、3年、5年でやめた場合の返戻金を聞いてください。これに即答できない人から、25年の契約を買ってはいけません。
④金融庁の登録があるか
登録番号を聞き、金融庁のサイトで確認してください。「海外の会社だから登録は要らない」という説明は、金融庁の見解と食い違います。
⑤代理店(IFA)の名前と連絡先を、最初から教えるか
契約後の窓口になる海外の代理店の社名、担当者、連絡先を開示しない紹介者は、契約後に姿を消すことを前提にしている可能性があります。
⑥「最初は多めに」「期間は長めに」を勧めていないか
先に書いたとおり、この2つは紹介者の報酬を最大化する提案です。あなたの家計から出た提案ではありません。
⑦翻訳料・ツアー費・手続き代行費を請求していないか
正規の代理店は手数料なしで手続きするのが原則です。「英語書類の翻訳料」「香港での口座開設ツアー代」といった名目でお金を求める相手は、この時点でアウトです。
7つのうち、①と③だけでも聞いてください。この2つに正面から答えられない紹介者は、あなたの味方ではありません。
ロイヤルロンドン(RL360)・インベスターズトラストの悪徳紹介者に騙されるな!被害の実態と見分け方完全ガイド【2026年版】
私自身が、契約していた側でした
偉そうに書いていますが、私はこの商品を批判する側である前に、契約していた側です。
2009年、20代だった私は、海外投資セミナーで勧められるまま、その場で契約しました。英語の申込書はほとんど読めないまま、付箋の場所に名前を書きました。
当時は「香港で口座を作って契約まで済ませるツアーが、ホテルと航空券込みで50万円」という案内まであり、後から業界の内側を知って、そのうち40万円近くが業者の利益だったと分かりました。
その後、私は一度も金額を変えず、およそ10年払い続けました。売る側の言い分に従うなら、これ以上ないほど正しい続け方です。
結果、払い込んだおよそ300万円が、戻ってきたのはおよそ150万円でした。
相場を読み違えたのではありません。言われたとおりに続けて、この数字です。
だから私は、いま「紹介者を見ろ」と言い続けています。
すでに契約してしまった方へ
契約後にこの記事を読んでいる方も多いはずです。慌てる必要はありませんが、放置は最悪です。順番に整理してください。
① あなたに売った本人に、解約の相談をしない
紹介者の報酬は、契約が続くことを前提に設計されています。「やめないほうがいい」という答えは、相談する前から決まっています。
② 契約書類を全部そろえ、数字を紙に書き出す
商品名、契約日、初期口座の期間、現在の解約返戻金、残りの年数。ここが見えないと、続けるかやめるかの判断ができません。
③ 契約直後なら、フリールック(白紙撤回)の条項を探す
多くの海外契約には、証券を受け取ってから一定期間(例として30日程度)なら契約を撤回できる仕組みがあります。契約書の該当条項と期限を、自分の目で確認してください。日本のクーリングオフがそのまま当てはまらないこともあるので、必ず書面で確かめてください。
④ カード番号を渡しただけの段階なら、カード会社に連絡する
身に覚えのない引き落としを止めたいと伝え、必要なら再発行を検討してください。
⑤ 解約代行を名乗る業者に、先にお金を払わない
解約代行を掲げる業者や一部の士業に頼むと、15万円から30万円を請求されることがあります。解約は手順さえ分かれば自分で進められます。私も自分で書類を取り寄せ、海外へ送り、数か月後に振り込まれました。
そして、迷っている方は、私が半年悩んだ末に使った問いをそのまま使ってください。
「もしいま、このお金を現金で持っていたら、私はこの商品を新しく契約するか」
答えが「しない」なら、続ける理由もないはずです。
なお、契約からの年数によって、続けたほうが損が少ない場合もあります。また、解約返戻金を受け取ると税金の話も出てきます。判断の前に必ず契約書面を確認し、税金は税理士に確認してください。
【2026年最新・注意喚起】オフショア投資の悪徳紹介者はまだ多い|マッチングアプリ・婚活で勧誘される新手口と、1日でも早く解約すべき理由
相談先|あなたの契約で1円も受け取っていない相手を選ぶ
オフショア投資の相談で、いちばん大切なのは相談相手の選び方です。
基準はひとつ。あなたの契約で、報酬を1円も受け取っていない相手かどうかです。
・消費者ホットライン「188(いやや)」
・警察相談専用電話「#9110」
・金融庁の相談窓口(詐欺的な投資勧誘に関する情報受付窓口 0120-156-811。最新の番号は金融庁サイトで確認)
・利害関係のない第三者(お金の話ができる家族や友人、契約と無関係の専門家)
逆に、次の相手は「相談」ではなく「営業」になりがちです。
・あなたに売った紹介者
・別の海外商品を勧めてくる別の紹介者
・「被害金を取り戻せる」と持ちかけてくる業者
特に最後は、二次被害の典型です。困っている人のところに、さらに取りに来る人がいる。これを覚えておいてください。
よくある質問
Q1. 紹介者は10年来の友人です。それでも疑うべきですか。
A. 関係の長さと、商品の中身は別の問題です。友人が悪意なく紹介しているケースも多いのですが、その友人自身が仕組みを理解していないことも珍しくありません。7つのチェックを一緒に確認してみてください。答えられなければ、友人もまた説明を受けていないということです。
Q2. FP資格を持っている人からの紹介です。安心ではないのですか。
A. FPの資格そのものには、金融商品を販売する権限はありません。肩書きより、その人が何の手数料で収入を得ているかを確認してください。
Q3. 「初期口座の2年だけ払って、あとは止めればいい」と言われました。
A. その助言は、紹介者の報酬が確定する期間だけ払わせる内容です。止めた後も手数料は引かれ続けるので、契約者側に有利な提案ではありません。
Q4. 契約して3年です。いま解約すると損だと言われ、動けません。
A. 「いま解約すると損」は事実であることも多いのですが、「続ければ取り返せる」とは別の話です。まず現在の返戻金と残りの手数料を数字で出し、①のとおり売った本人以外に相談してください。放置している間も手数料は毎月引かれています。
まとめ|商品より先に、人を見る
・オフショア投資は正規の窓口では売られず、人づてでしか回ってこない
・紹介者の報酬は、あなたの積立金から初期口座を通じて前払いされている
・「最初は多めに」「期間は長めに」は、紹介者の報酬を増やす提案
・見分ける核心は「あなたの報酬はいくらですか」と「途中でやめたらいくら戻りますか」
・契約後は、売った本人以外に相談し、解約代行に先払いしない
商品を見る前に、人を見る。オフショア投資で失敗しないための答えは、ほぼこれに尽きます。
私が運営しているコアメンバーでは、こうした勧誘を受けたときの「これは大丈夫か」という相談を、12年目のいまも日常的に受けています。商品を売らない立場だからこそ、続けるかやめるかを一緒に数字で考えることができます。
一人で抱えている方は、契約書を持って、いちど話しに来てください。
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