実家の親に、詐欺の電話について何度も注意した。
それでも心配が消えない。
そういう方に、この記事をお届けします。注意を促し続けるより、確実な方法があります。
固定電話なら、国際電話の着信そのものを無料で止められます。
窓口の名前は「国際電話不取扱受付センター」電話番号は0120-210-364です。

なぜ国際電話を止めると効果があるのか
警察庁は、特殊詐欺に利用された電話番号のうち約75.5%が国際電話番号だったと公表しています。
理由は単純です。国際電話は詐欺グループにとって都合がいいからです。
・海外の番号は日本の番号より入手しやすい
・番号を次々に変えられる
・足がつきにくい
一方で、普通に暮らしている高齢者の固定電話に、海外から電話がかかってくる必要はまずありません。
着信の入口を物理的に塞いでしまえば、そもそも判断を迫られる場面がなくなります。
「怪しい電話に気をつけて」と伝えるのは、判断を本人に委ねる方法です。しかし詐欺グループは、判断力を奪う話し方を訓練しています。判断させないほうが、確実です。

国際電話不取扱受付センターとは
公式サイトには、次のように説明されています。
「固定電話での国際電話のご利用を希望されない場合に、国際電話の発信または発着信の利用休止に関するお申込みを受付いたします。」
運営しているのは、KDDI・ソフトバンク・NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモビジネスの5社です。怪しい民間サービスではありません。通信事業者が共同で提供している、正規の窓口です。
費用はかかりません。
公式サイト:国際電話不取扱受付センター
https://www.kokusai-teishi.com/

できること
■ 着信休止
国際電話の着信を休止できます。詐欺対策としては、こちらが本命です。
■ 発信休止
KDDI・ソフトバンクの2社について、国際電話の発信を休止できます。
それ以外の事業者の回線からの発信休止は、各事業者への問い合わせが必要です。
【重要】対象になる電話・ならない電話
ここは必ず確認してください。誤解しやすい部分です。
■ 対象
東京03や大阪06などから始まる10桁の「固定電話」
■ 対象外
・070・080・090から始まる11桁の「携帯電話」
・050から始まる11桁の「IP電話」
つまりスマートフォンは対象外です。ここを勘違いすると、申し込んだのに効果がないということになります。
スマートフォンの場合は、各キャリアや端末側の迷惑電話対策機能、あるいは着信拒否アプリを使うことになります。
申し込み方法は3つ
公式サイトによれば、着信休止の申し込み方法は3種類あります。
・電話:0120-210-364
・Web:公式サイトのフォームから
・郵送
電話であれば、自動音声は24時間受付、オペレーター対応は平日9時から17時です。
Webの場合は、公式サイトの「重要事項説明」を確認し、同意したうえで申込フォームに進む流れになります。
手続きに必要なのは、休止したい固定電話の番号と契約者情報です。難しいことは何もありません。
親に「やらせる」ときの進め方
私の経験上、ここがいちばんの難所です。
高齢の親に「詐欺に引っかかるから止めておいて」と言うと、多くの場合こう返ってきます。
「自分は大丈夫」
これは自然な反応です。だまされる前提の話をされて、気分がいい人はいません。
そこで、伝え方を変えることをおすすめします。
「海外からの電話、うちは使わないよね。無料で止められるらしいから、ついでに手続きしておくよ」
詐欺の話を持ち出さず、「使っていない機能を止めるだけ」として進めるほうが、話が早く済みます。実際、そのとおりですから。
帰省したときに、その場で一緒に電話をかけてしまうのが確実です。
これで防げる詐欺、防げない詐欺
正直にお伝えします。これは万能ではありません。
■ 防げるもの
・国際電話番号を使った自動音声詐欺
・「+」で始まる番号からのニセ警察詐欺
・海外番号からの架空請求
■ 防げないもの
・国内の番号からかかってくる詐欺
・携帯電話への詐欺電話
・SMSやメールを使った詐欺
・訪問による詐欺
それでも、警察庁が「約75.5%が国際電話」と公表している以上、入口の大半を塞げることは確かです。
完璧な対策を探して何もしないより、確実に効く一手を打っておくほうが実利があります。
あわせてやっておきたいこと
国際電話の休止に加えて、次の対策も有効です。
1. 留守番電話を常時オンにする
詐欺グループは、録音が残ることを嫌います。出ないだけで、かなりの数が脱落します。
2. 「必ず自分に電話する」という約束を作る
お金の話が出たら、その場で答えず、必ず家族に電話する。判断を本人にさせず、相談する習慣にしておくことが大切です。
3. 迷惑電話対策機能つきの電話機に替える
自治体によっては、購入費用の補助を出しているところがあります。お住まいの市区町村のウェブサイトで確認してみてください。
よくある質問
Q. 費用はかかりますか。
かかりません。無料です。
Q. あとから元に戻せますか。
休止の解除も同じ窓口で受け付けています。海外に住む家族と連絡を取る必要ができた場合などは、解除を申し込めます。
Q. 自分名義でない実家の電話でも申し込めますか。
契約者の情報が必要になります。親御さんと一緒に手続きすることをおすすめします。詳細は0120-210-364にご確認ください。
Q. スマホの国際電話も止められますか。
この窓口の対象は固定電話のみです。携帯電話(070・080・090)とIP電話(050)は対象外です。
Q. すでにだまされてお金を払ってしまいました。
すぐに警察に相談してください。警察相談専用電話は#9110です。振込をした場合は、振込先の金融機関にも連絡してください。口座凍結が間に合えば、被害回復分配金の対象になる可能性があります。時間との勝負です。
まとめ
・特殊詐欺に使われた電話番号の約75.5%が国際電話番号(警察庁)
・固定電話なら国際電話の着信を無料で休止できる
・窓口は国際電話不取扱受付センター 0120-210-364(KDDI・ソフトバンク・NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモビジネスの5社が運営)
・携帯電話(070/080/090)とIP電話(050)は対象外
・親に伝えるときは詐欺の話をせず「使わない機能を止めるだけ」として進めるのが早い
詐欺への対策で、いちばん確実なのは「かかってこないようにすること」です。
電話1本、10分ほどで終わります。今度帰省したときに、一緒にやってしまってください。
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