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「変動金利が上がったら、うちのローンは毎月いくら増えるのか」
気になってはいるけれど、具体的な金額までは計算したことがない。そういう方がほとんどだと思います。
この記事では、借入3,500万円・返済期間35年・元利均等・ボーナス払いなしという首都圏の平均的な住宅ローンを例に、金利ごとの実額をそのままお見せします。借入額が2,500万円なら約7掛け、5,000万円なら約1.4倍で読み替えてください。比率は同じです。
これから借りる人|金利1%の差は35年で685万円
まず、新規で借りる人の比較表です。
| 金利 | 毎月返済 | 総返済額 | 利息の総額 | 0.5% | 90,855円 | 3,816万円 | 316万円 | 1.0% | 98,800円 | 4,150万円 | 650万円 | 1.5% | 107,165円 | 4,501万円 | 1,001万円 | 2.0% | 115,942円 | 4,870万円 | 1,370万円 | 2.5% | 125,123円 | 5,255万円 | 1,755万円 |
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見てほしいのは0.5%と1.5%の行です。つい最近までの変動金利の水準と、市場が織り込む2027年の政策金利水準。毎月の差は16,310円、年間で約20万円、35年間では約685万円の差になります。
同じ家、同じ間取りです。利息の総額は316万円から1,001万円へ。2.5%まで行けば1,755万円。3,500万円の家を買ったつもりが、5,255万円払っている。金利とは、そういう力です。
すでに借りている人|+1%で月14,000円、残り30年で約502万円
次に、すでに変動0.5%で借りて5年たった人の目線です。残高は約3,037万円になっています。ここで金利が上がると、こうなります。
| 上昇後の金利 | 増加額(毎月) | 年間 | 残り30年 | 1.5%(+1%) | +13,948円 | 約17万円 | 約502万円 | 2.0%(+1.5%) | +21,387円 | 約26万円 | 約770万円 | 2.5%(+2%) | +29,131円 | 約35万円 | 約1,049万円 |
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標準シナリオの「+1%」で、月14,000円。
「まあ、払えなくはないか」と思ったかもしれません。その感覚こそ、立ち止まって見てほしいのです。これは残り30年間、毎月、確実に出ていく14,000円です。携帯料金の見直しやサブスクの解約で浮かせられる額を、はるかに超えています。
5年ルール・125%ルールは「免除」ではない
「変動でも5年間は返済額が変わらないから大丈夫」と言われた方も多いはずです。
正確には、5年ルールは返済額を守るかわりに元本の減りを遅らせる仕組みで、125%ルールは超過分を先送りするだけで、免除ではありません。金利が大きく上がると、払っても借金が減らない「未払い利息」まで起こり得ます。
さらに、一部のネット銀行の変動金利ローンには、この2つのルール自体がありません。金利が見直されれば、返済額が半年ごとにそのまま変わります。
自分のローンにどのルールがあるのか、契約書で確認したことがありますか。
金利が動かない時代には、確認する必要がなかったことです。時代が変わったいま、最初にやるべき点検です。
年収で見ると危険水域が分かる
住宅ローンの安全度は、手取り年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)で測れます。一般に25%以内が安全圏、30%超は黄信号です。
手取り年収500万円の家庭なら、金利0.5%で負担率21.8%(安全圏)、1.5%で25.7%(安全圏の上限超え)、2.5%で30.0%(黄信号)。
同じ家、同じ年収なのに、金利だけで安全圏から黄信号まで移動します。銀行の審査に通った金額は「金利が上がらない前提」での上限だからです。ペアローンやボーナス払いを併用している家庭は、前提が崩れる入口がさらに増えます。
金利と円安の全体像を1冊にまとめました
この記事の数字は、書籍『金利は上がる。円は戻らない。』の住宅ローン章から抜粋しました。
本では、なぜ金利が上がるのか、円預金だけの家計に何が起きるのか、固定への借り換え判断、繰上げ返済の優先順位、そして家計をどう組み替えるかまで、グラフ8点とともに解説しています。
※本記事の返済額は借入3,500万円・35年・元利均等・ボーナス払いなしの試算値です。実際の適用金利・返済額は金融機関や優遇条件により異なります。








