「海外不動産投資の体験談や失敗談を探している」という方に向けて、この記事を書きます。
私は投資家JACKです。数千万円を騙された経験があり、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営、投資副業サロン(コアメンバー)は12年目です。副業と投資の本物と偽物を見極める番人の立場で発信しています。
そんな私も、過去に 海外不動産投資 をやっていた経験があります。東南アジアのみですが、フィリピン・タイ・インドネシアに1ベッドルームタイプのコンドミニアムを保有していました。
この記事では私自身の損益と、撤退を決めた理由、そして同じ物件を持ち続けた仲間がどうなったかまで、包み隠さず書きます。
結論:私の海外不動産投資は全て見当違いに終わりました
完成前に買って完成後に転売するか、賃貸収入で高い利回りを得るのが目的でした。結果はどうだったかというと、全てにおいて見当違いです。
工期はメチャクチャで予定通りに進まないし、途中でディベロッパーが倒産したり、手抜き工事も次々と発覚してその都度工事は止まりました。完成後も、賃貸の客付けに苦労して赤字を垂れ流す羽目になりました。
自分で現地に行って何かをすることが出来ないので、現地の業者にやりたい放題やられました。完成後の転売なんて夢のまた夢です。
そもそも、日本人向けに販売されている時点で現地価格より相当高値なんですよ。それも見越して利益は取れるかなと考えてましたが、見通しが甘かった。全て自分の知識不足や情報不足、マネーリテラシーの低さが招いた結果と受け止めています。
私が買った物件と国別の損益(2010年〜2013年の体験談)
体験談として一番価値があるのは時系列と金額です。そこから書きます。
2010年〜2013年:現地に通って買い増そうとしていた時期
私が海外不動産を買っていたのは2013年ごろまでです。2010年から13年の間は積極的に現地に赴き、チャンスがあれば購入してどんどん増やしていこうと考えていました。
東南アジアのコンドミニアムを、多い時で5戸ほど所有していました。カンボジアでも購入予定の物件がありましたが、条件が折り合わずに見送っています。今思えば、この見送りだけが唯一まともな判断でした。
転機:タイの物件が完成した日
転機となったのはタイの物件が完成した時の事です。
業者からは「完成したら賃貸収入がすぐに入ってくるので利回りは年利13%程度は見込んでいる。ローン返済分は賃料収入から充当できる」と聞いていました。ところが蓋を開けてみれば、賃貸稼働はほぼ0。当然収入が無いので毎月多額の持ち出しです。売却したくても買い手は全くいないので、資産価値はほぼ0という状態になってしまいました。
購入手続きから管理までこの業者のみに依存していたので、自分ではどうする事もできません。誰を頼って良いのか、どこに相談すれば良いのかもわかりませんでした。この無力感が、私が海外不動産から手を引いた一番の理由です。
売却結果:国別の損益
私の場合は完成前に転売に出しました。国別の結果はこうです。
- インドネシア・タイ:為替差益でほぼトントン
- フィリピン:売却損(大赤字)
という散々な結果でした。ここで正直に言っておきますが、タイとインドネシアが「トントン」で済んだのは私の腕でも読みでもありません。その後に円安になったおかげです。物件そのもので利益が出たわけではなく、円安が損失を埋めてくれただけです。為替が逆に振れていたら、3か国とも赤字で終わっていました。
フィリピンは為替でも埋まらないほどの売却損でした。日本人向けの販売価格が現地価格より相当高い以上、買った瞬間に含み損を抱えているのと同じだからです。
その後、円安になった事に加えて現地の販売会社やディベロッパーのトラブルが相次いだ事から将来性を危惧し、私は全ての海外不動産を売却しました。損切りしてでも売却して良かった、と今は思うしかありません。
なぜ失敗したのか。買った瞬間に負けが決まる4つの理由
失敗談で大事なのは「運が悪かったのか、構造的に負けるのか」の見極めです。私の場合は後者でした。
理由1:日本人向け価格が現地価格より相当高い
これが最大の理由です。現地で400万円で買える物件だと、日本人向けには600万円から800万円という所でしょうか。差額は販売業者と紹介ブローカーの懐に入ります。
つまり買った瞬間に、現地相場から見て数割のマイナスからスタートしています。ここから転売益を出すには、現地価格が数割以上値上がりし、しかも次に買ってくれる日本人がいる、という二重の幸運が必要です。詳しくは東南アジア不動産投資の利回りが10%なら日本でやった方がいいにも書いています。
理由2:工期もディベロッパーも予定通りに動かない
完成前に買う方式(プレビルド)は、完成するという前提が崩れた瞬間に終わります。私の場合、工期の遅れ、ディベロッパーの倒産、手抜き工事の発覚による工事中断が実際に起きました。
理由3:完成しても借り手がいない
年利13%という説明が、実際には稼働ほぼ0でした。借り手がいなければ家賃は入らず、ローンだけが毎月出ていきます。
販売時に付いてくる「将来この近隣に高速道路ができる」「空港が建設される予定」「大手の工場が移ってくる」といったセールストークも、私は現地の販売代理会社から何度も聞かされました。あれから数年が経ちましたが、いまも物件を所有している私の仲間に聞くと、高速道路も工場もショッピングモールも何も出来ておらず、大半は計画倒れして物件が陸の孤島状態になり収益が全く上がらないと嘆いています。この手口は海外不動産投資で「将来この近隣に◯◯ができる」というセールストークに注意で詳しく書きました。
理由4:現地業者に丸投げするしかない
私は現地に住んでいませんから、購入も管理も業者に依存するしかありません。そうなると、こういう事が起きます。
- 入居者から家賃を預かっているはずなのに振り込んでくれない
- かかってもいない修繕費を何度も請求される
- 実際には賃貸中なのに空室と言われ続ける
しかも、日本国外の不動産や投資商品を購入して結果騙されてしまった場合、日本の法律は適用されず相談できる機関もありません。裁判を起こしても基本勝てませんし、完全な自己責任として片付けられてしまいます。儲かったのは、クズのような物件を売りつけた業者とその紹介者だけです。この構造は業者任せ・業者依存の海外不動産投資は止めておいた方がいいに詳しく書いています。
売らなかった仲間のその後。ゼロゼロ物件という末路
同じ物件を買った投資仲間の中には、未だに保有している人がいます。ところが、売りたくても買い手ゼロ、貸したくても借り手ゼロのゼロゼロ物件状態で、赤字だけを垂れ流すゴミ負債と化したようです。
ここが体験談として一番お伝えしたいところです。海外不動産の失敗は、損切りした人よりも損切りできなかった人の方が傷が深くなるということです。日本の不動産なら、値段を下げれば大抵は買い手が現れます。海外の、しかも日本人にしか売れない物件は、値段を下げても買い手が現れないことがある。ここが決定的に違います。
損切りの判断で私が使った物差し
「あと何年待てば黒字になるか」ではなく、「今この物件を、今日買いたいと思うか」で考えました。今日の自分が買わない物件を持ち続ける理由はありません。私はこの物差しで全て手放しました。
私の失敗談から抽出した、勧誘を見抜くチェックポイント
事前に確認していれば買わなかった、と思う項目を並べます。
- 勧誘しているのが合同会社や個人ブローカーではないか。上場企業でもない限り、やめておいた方が身のためです
- 日本国内で不動産の実績がない会社、宅建業免許を持っていない会社が開催するセミナーではないか
- 個人が主催する海外不動産投資セミナーや勉強会ではないか。私の経験上、そういう相手は疑ってかかった方がいいです
- 利回りの根拠が「予定」「計画」だけではないか。東南アジアでは計画は簡単に頓挫します
- 契約書を一言一句読んだか。英語でも中国語でも、行政書士や翻訳家に頼んででも読むべきです
- トラブルが起きた時、自分で現地に乗り込んで現地の弁護士やエージェントを雇い、自力で解決できるか
特に最後です。英語すらも満足に話せない人が、誰かに完全依存する形で海外不動産投資を始めるのは投資を舐めています。私自身がその一人だったので、強く言えます。
今でもカンボジアやバングラデシュ辺りの海外不動産投資が勧誘されているようですが、私の経験上、勧誘者のシミュレーション通りには絶対になりません。海外不動産投資が儲からない理由は海外不動産投資が儲からない理由|私が現地コンドミニアムを全て手放した実体験にもまとめています。
今日やること
まだ買っていない人
- 勧誘してきた会社の商業登記と宅建業免許、日本国内での実績を調べる
- 提示された利回りが「実績」か「予定」かを、書面で確認する
- 同じ予算で日本の不動産投資をした場合の収支と、必ず並べて比べる
- その物件を、日本人以外の誰に売れるのかを自分に問う。答えが出ないなら買わない
すでに買ってしまった人
- 直近の賃貸稼働状況と入金履歴を、管理会社に書面で出させる
- 周辺の開発計画が実際に進んでいるかを、現地の公的情報で確認する
- 売却した場合にいくらになるかを、購入した業者以外にも当たって確認する
- 「今日この物件を買いたいか」で持ち続けるかを判断する。税金の扱いは税理士や税務署に確認してください
注意点:外貨が欲しいだけなら不動産である必要はない
海外不動産投資に興味を持つ人が多いのですが、不動産投資は海外でなく日本でやるのが一番です。
単に外貨収入獲得目的なら、不動産ではなく、香港の金融機関で販売されているような分配型の債券やファンドの方が堅実で安定していますよ。もちろん、どんな商品でも元本や利回りが保証されるものではありませんので、内容とリスクを自分で確認したうえで判断してください。
合同会社や個人ブローカーがセミナーで勧誘しているような海外不動産投資案件は、詐欺リスクが極めて高いので絶対に避けるべきです。
まとめ
私の体験談をまとめます。
- 2010年から2013年にかけて、東南アジアのコンドミニアムを5戸ほど保有した
- タイの物件は年利13%の説明に対し賃貸稼働ほぼ0。毎月持ち出しになった
- 売却結果はインドネシア・タイが為替差益でほぼトントン、フィリピンは売却損の大赤字
- 円安と業者のトラブル続きで将来性を危惧し、全て売却して撤退した
- 売らずに持ち続けた仲間は、買い手も借り手もいないゼロゼロ物件を抱えている
言葉が話せない、現地に信頼できるコネクションがない人は、日本で不動産投資をやりましょう。海外不動産に変な憧れや期待を持たないように。それだけで何百万、何千万も失ったら笑えませんよ。
私がこの失敗を公開しているのは、痛い思いをした本人が書かなければ勧誘する側の言葉だけが残ってしまうからです。あなたが同じ道を通らずに済むなら、私の赤字にも意味があります。
副業・投資の判断に迷ったら
私は数千万円を騙された経験と、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営してきた立場から、副業と投資の「本物と偽物」を見極める物差しをお伝えしています。
※販売・勧誘・譲渡のお取次は一切行っていません。
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