クリアースカイのIPFSサーバー投資、
ADICO(アディコ)、
PMDなど、2026年に入ってから「投資詐欺の被害に遭った」というご相談が急増しています。
コアメンバーにも毎週のように届いていて、
特に4月に入ってからは「確定申告で雑損控除は使えるのか?
」という税務の質問が一気に増えました。
結論からお伝えすると、
投資詐欺の被害額は、条件を満たせば「雑損控除」として所得から差し引くことができます。
ただし、この制度は複雑で、
適用範囲や必要書類を間違えると税務署から突き返されます。
この記事では、クリアースカイ・ADICO・PMDなどの被害者が2026年分の確定申告で使える雑損控除の実務を、
必要書類・計算方法・申告の流れまで具体的に整理しました。
被害額を少しでも取り戻すための「最後の防波堤」として、
必ず目を通していただきたい内容です。
- 投資詐欺被害に雑損控除が使えるかどうかの判定基準
- 申告に必要な5つの書類と入手方法
- 被害額の計算方法と控除の計算式(具体例つき)
- 申告時期・期限・還付までの流れ
- 税理士に依頼すべきケースと依頼費用の相場
1. 投資詐欺の被害額は雑損控除の対象になるのか
結論:「詐欺」と認定されれば雑損控除の対象になります。ただし、単なる投資損失(値下がり)は対象外です。
国税庁の「雑損控除」制度は、
本来「災害・盗難・横領」による損失を対象にしていますが、
「横領」には詐欺による損失も含まれるというのが実務上の解釈です。
過去の判例でも、
投資詐欺被害について雑損控除が認められたケースが複数あります。
ただし、以下の条件を満たす必要があります。
- 相手方が「詐欺罪」で立件されている、または「破産手続き」に入っている
- 被害額が本人の生活資金の一部であった(事業用資産を除く)
- 警察への被害届、または弁護士を通じた内容証明郵便の送付が済んでいる
- 被害金額が客観的に証明できる(送金記録・契約書等)
ADICOについても被害確認と集団訴訟の動きが進んでいるため、
両案件とも雑損控除の対象となる可能性が高いというのが現時点での見解です。 
2. 雑損控除の計算式と控除額の目安
雑損控除の計算式は、以下のいずれか多い方の金額が所得から控除されます。
- (損失額 − 保険金等の補填)− 総所得金額 × 10%
- (災害関連支出額 − 保険金等の補填)− 5万円
具体例で見てみましょう。
ケース例:年収600万円(総所得約450万円)の会社員が、クリアースカイに500万円を投資して全額被害に遭った場合
- 損失額:500万円
- 総所得金額 × 10% = 45万円
- 控除額 = 500万円 − 45万円 = 455万円
所得税率20%・住民税10%合計30%で計算すると約136万円の税金が還付・減額される計算になります。
さらに雑損控除は、
その年で控除しきれなかった分を翌年以降3年間繰り越せるため、
年収に比べて被害額が大きい場合でも数年かけて取り戻せます。
3. 申告に必要な5つの書類
確定申告で雑損控除を適用するには、以下の書類を揃える必要があります。
- 被害金額を証明する書類:銀行振込明細、暗号資産送金のトランザクションID、契約書、運営からのメールや通帳コピー
- 被害届受理証明書:警察署に被害届を提出した際に発行される書類。ない場合は「受理番号」だけでも可
- 破産手続開始決定書の写し:クリアースカイの場合、東京地裁から発行される公告書類または債権者向け通知書
- 弁護士からの意見書(任意):被害額の算定・詐欺性の法的評価をまとめた書類。税務署への説得力が大きく上がる
- 住民票の写しまたはマイナンバー確認書類
まだ出していない方は、
最寄りの警察署の生活安全課(サイバー犯罪相談窓口)で出せます。
当日中に受理され、
その場で受理番号が発行されるので、
次の日から雑損控除の準備に入れます。
4. 確定申告の時期と期限|2026年分はいつ申告する?
2026年中に被害が確定した場合、申告期間は2027年2月16日〜3月15日です。
期限を過ぎても5年以内であれば「更正の請求」で遡って申告できますが、
早めに準備した方が還付も早まります。
クリアースカイの破産申立は2026年4月7日なので、
4月以降に被害確定となった方は2026年分の申告で雑損控除が使えます。
すでに2025年以前に被害が確定していた方は、
5年以内であれば更正の請求が可能です。
還付金の入金タイミングは、
申告後おおむね4〜6週間。
e-Taxで申告した方が紙申告よりも2週間ほど早く還付されます。 
5. 自分で申告できるケース/税理士に依頼すべきケース
雑損控除は制度自体はシンプルですが、投資詐欺被害の場合は「損失の認定」が争点になりやすく、
税務署から問い合わせが入ることがあります。
自分で申告してもOKなケース
- 被害額が100万円以下
- 破産手続開始決定書が手元にある
- 給与所得のみで他の控除が複雑でない
- 被害額が500万円を超える
- 事業所得・不動産所得など複数の所得がある
- 暗号資産で送金していて金額証明が難しい
- 翌年以降への繰越控除まで使いたい
還付額が大きい場合はコスト以上のリターンが見込めます。
コアメンバーでは投資詐欺被害に詳しい税理士を紹介できますので、
該当される方はお声がけください。
6. 雑損控除を使う前に必ず確認すべき3つの注意点
- 示談・和解金を受け取った場合は控除額から差し引く:後から一部返金があった場合、その分は雑損控除の対象から外れます。
- 法人での投資は対象外:個人の生活資金としての投資が対象です。法人名義で投資していた場合は、法人税側で「貸倒損失」として処理する必要があります。
- 国外金融機関への送金は追加書類が必要:ドバイ送金のADICO被害などは、国外送金等調書の提出が求められることがあります。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 被害届を出していないと雑損控除は使えませんか? 必須ではありませんが、被害の客観性を示すために強く推奨されます。
税務署からの問い合わせを防ぐ意味でも、
必ず提出してください。
Q2. 暗号資産(ビットコインなど)で送金していた場合も対象になりますか? 対象になります。
ただし、送金時の円換算額(時価)を証明する必要があるため、
取引所の取引履歴を保存しておくことが重要です。
Q3. 家族が被害に遭った場合、私の申告で控除できますか? 生計を一にしている家族(配偶者・子・親)の損失であれば、
あなたの申告で雑損控除が使えます。
Q4. 還付金はいくらくらい戻ってきますか? 被害額と所得によって大きく異なりますが、
年収600万円で500万円被害のケースでは約136万円が還付・減額される計算です。
Q5. 確定申告書のどの欄に記入しますか? 確定申告書Bの「雑損控除」欄(2026年様式では第二表の所得控除に関する事項)に、
損失額と差引後の金額を記入します。
e-Taxなら自動計算されます。
8. まとめ|被害を税金で取り戻すための第一歩
投資詐欺の被害は、ほとんどの場合そのままでは戻ってきません。
しかし、雑損控除を使えば税金という形で一部を取り戻せるのは、
多くの被害者がまだ知らない重要な制度です。
今回の記事の要点を振り返ります。
- クリアースカイ・ADICO被害は2026年分から雑損控除の対象になり得る
- 計算式は「損失額 − 総所得×10%」で、所得の大きい方ほど控除額が大きくなる
- 必要書類は被害届受理証明・破産手続開始決定書など5点
- 申告は2027年2月16日〜3月15日、還付は4〜6週間後
- 被害額500万円超は税理士への依頼が推奨
個別の状況については必ず税理士・弁護士に相談してください(私は税理士でも弁護士でもありません)。
投資詐欺被害に関するより詳しい情報は、以下の記事も参考にしてください。
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