「フレンズプロビデントを、もう何年も放置しています。どうすればいいですか」
こうしたご相談が、いまも毎月のように届きます。
フレンズプロビデントは、日本居住者の新規受付が終了してから長い年月が経ちました。
つまり今この記事を読んでいるあなたの契約は、ほぼ間違いなく長期契約です。
最初にお伝えしたいことは、ひとつだけです。
解約は「最後の手段」です。出口は、ひとつではありません。
私はこれまで、フレンズプロビデントの解約相談を数多く受け、
途中譲渡の実情も間近で見てきました。
自分自身が譲渡プランを譲り受けた経験もあります。
その実体験ベースで、解約・放置・譲渡・減額という4つの出口を整理します。
フレンズプロビデントの「現在地」を整理します

まず、意外と知られていない現状からです。
フレンズプロビデント・インターナショナル(FPI)はマン島籍の保険会社で、
2020年にアビバグループからIFGL(インターナショナル・ファイナンシャル・グループ)の傘下に移りました。
IFGLは、あのRL360(ロイヤルロンドン)の親会社です。
つまり現在のフレンズプロビデントとRL360は、同じグループの兄弟会社ということになります。
会社が消えたわけでも、契約が無効になったわけでもありません。
契約はいまも生きていて、手数料も、いまも引かれ続けています。
日本で多いのは、プレミア積立、CR、101といったプランです。
新規受付終了から長いため、
「紹介者と連絡が取れない」「IFAが誰か分からない」という宙ぶらりん状態の契約者が非常に多いのが、この商品の特徴です。
なぜ、みんな「放置」してしまうのか
解約でも譲渡でもなく、一番多いのは「何もしていない」という状態です。
理由は、はっきりしています。
①損を確定したくない
解約すると「損をした」が現実になります。
人は損の確定を先送りする生き物です。
②英語の壁
書類も明細も英語。
「いつかやろう」と思ったまま、5年10年が経ちます。
③紹介者への不信と気まずさ
勧めてきた人はもう音信不通。
あるいは連絡はつくけれど、解約の話は切り出しにくい。
お気持ちは分かります。私も数千万円を騙された人間です。
でも、はっきり言わせてください。
放置は「判断」ではありません。ただの先送りです。
放置している間も管理手数料は毎月引かれ続け、
住所変更を届けていなければ、満期のお知らせすら届きません。
現状を知ることには、1円もかかりません。
まず明細を取り寄せる。話はそこからです。
解約で発生するコストの正体(初期口座と貯蓄口座)
フレンズプロビデントの積立プランは、口座が2階建てになっています。
・初期口座(イニシャルユニット):契約から最初の1〜2年分の積立金が入る口座
・貯蓄口座(アキュムレーションユニット):それ以降の積立金が入る口座
手数料は、初期口座に集中してかかります。
早期に解約すると、初期口座はほとんど戻ってきません。
これがオフショア積立が「解約で大損する」と言われる正体です。
ただし、ここで冷静になってほしいのです。
フレンズプロビデントの契約者の多くは、すでに契約から10年前後、あるいはそれ以上が経過しています。
契約年数が長いほど、解約時の没収率は下がっていきます。
満期が近い方なら、慌てて解約するより満期まで持ち切るほうが得なケースも珍しくありません。
正確な解約返戻金(サレンダーバリュー)は、プランと経過年数で大きく変わります。
必ずFPI発行の最新明細で確認してください。
このほか実務では、海外からの送金手数料と、日本の銀行側の受取手数料もかかります。
出口は解約だけではない|4つの選択肢を比較

相談に来られる方のほとんどは「解約か、我慢して続けるか」の二択で悩んでいます。
でも実際の出口は4つあります。
| 出口 | 向いている人 | 注意点 | 解約 | 経過年数が長く没収率が下がっている人/今すぐ現金が必要な人 | 初期口座のペナルティ・送金コスト・税金 | 減額・払済・積立停止 | 毎月の支払いが苦しいが解約ペナルティは避けたい人 | 停止中も管理手数料は引かれ続ける | 譲渡(名義変更) | 解約返戻金の没収を避けつつ、契約を手放したい人 | 譲受先探しと価格交渉・名義変更の実務が必要 | 継続(IFA移管) | 運用自体は続けたいが、紹介者・IFAに不満がある人 | 移管先IFAの質の見極めが必須 |
|---|
そしてもうひとつ、2026年ならではの視点があります。
為替です。
フレンズプロビデントの契約は外貨建て(主に米ドル建て)です。
長引く円安で、ドル建てでは物足りない運用成績でも、円に換算すると含み益になっている契約が実際に多くあります。
「損したまま終わりたくない」と思って放置していた人が、
円建てで見たら思ったより悪くなかった、というのはよくある話です。
判断の前に、必ず「外貨建て」と「円建て」の両方で現在価値を見てください。
「譲渡」という選択肢について(私の実体験)
このブログでは10年近く前から、フレンズプロビデント積立の途中譲渡について書いてきました。
譲渡とは、契約を解約せずに、名義変更(裏書)で第三者にプランごと譲る方法です。
・譲る側は、解約ペナルティで没収されるはずだった分を回収しやすい
・譲り受ける側は、初期口座のペナルティ期間を過ぎたプランを引き継げる
双方にメリットがあるため、私自身も過去に譲渡プランを譲り受けましたし、
譲渡を検討する読者の相談に、何度も乗ってきました。
ただし、先にはっきり書いておきます。
現在の私は、譲渡のお取次のお手伝いは行っていません。
この記事も、譲渡を勧めるためではなく、出口の選択肢を正しく知ってもらうために書いています。
一方で、注意点もはっきり言っておきます。
「譲渡手続きはもうできない」と嘘をつく紹介者や、高額な手数料を取る解約代行業者がいます。
名義変更はフレンズプロビデント社の正規の手続きです。
証券を紛失していても、再発行手続きで対応できます。
「できない」と言われたら、その言葉を疑ってください。
できないのではなく、その紹介者にとって都合が悪いだけのことがほとんどです。
実際にあった相談例をひとつ紹介します。
ある方は、知人の紹介で譲渡プランを「購入」したものの、
名義変更の裏書がされないまま、お金だけを支払ってしまいました。
名義が変わっていなければ、法的にはプランは元の持ち主のものです。
満期金を受け取る権利も、証明できません。
譲渡そのものは正規の手続きですが、
「名義変更完了の確認」と「証券・裏書の保管」を省略した瞬間、ただの口約束になります。
譲渡を検討する方は、必ず正規の書式で、名義変更の完了確認までセットで進めてください。
解約手順の完全ガイド(紹介者と連絡が取れなくても大丈夫)

解約を選ぶ場合の手順です。
①最新のサレンダーバリュー(解約返戻金額)を取り寄せる
FPIまたはIFA経由で確認できます。ここを見ずに解約を決めるのは論外です。
②解約請求書類を入手・記入する
書類は英語です。記入項目自体は難しくありません。
③本人確認書類・受取口座情報を添えて返送する
パスポートコピーの認証が求められる場合があります。
④着金確認
海外送金のため、着金まで数週間かかることがあります。
大事なことなので繰り返します。
紹介者と連絡が取れなくても、解約はできます。
契約はあなたとFPI社の間のものです。
紹介者は窓口のひとつに過ぎません。
英語に不安がある方は、信頼できるIFAへの移管や、私のような経験者に相談してから動けば大丈夫です。
IFA移管を選ぶ場合の注意点
運用は続けたいけれど、いまの紹介者やIFAには任せたくない。
その場合は、管理を別のIFA(独立系金融アドバイザー)に移す「移管」という手があります。
ただし、移管先選びを間違えると同じことの繰り返しです。
最低限、次の3つは確認してください。
・複数社を比較した資料を出せるか(自社に都合のいい1社推しは危険信号)
・担当者を通さず、IFAに直接連絡できる体制か
・日本語サポートの「中身」(窓口だけ日本語で、実務は放置のIFAもあります)
移管自体に大きな費用はかからないのが一般的ですが、
移管を口実に新しい商品への乗り換えを勧めてくる業者には注意してください。
乗り換え営業の先にあるのは、あなたの利益ではなく、業者の手数料です。
解約返戻金にかかる税金
解約返戻金は、原則として一時所得として扱われます。
ざっくり言うと、
(解約返戻金 − 払込保険料の総額 − 特別控除50万円)× 1/2
が課税対象になるイメージです。
外貨建てのため、払込時と受取時の為替レートの差も利益計算に影響します。
長期契約で円安が進んだ今は、円建ての利益が思ったより大きく出るケースがあります。
金額が大きい方は、必ず税理士か税務署に確認してから受け取り方を決めてください。
解約でよくある失敗5選
①サレンダーバリューを確認せずに解約を申し込む
いくら戻るか知らずに手放すのは、値札を見ずに売るのと同じです。
②「解約できない」「譲渡できない」という引き止めトークを信じ込む
正規の手続きは存在します。
③高額な解約代行業者に依頼してしまう
自分でできる手続きに数十万円払う必要はありません。二次被害の典型です。
④満期直前に解約してしまう
満期ボーナスや没収率の低下を捨てることになります。残り年数は必ず確認を。
⑤円建て・ドル建ての両方を見ずに「損した」と思い込む
為替を含めた実質の損益で判断してください。
FAQ|よくある質問
Q1. 紹介者と連絡が取れません。解約や譲渡はできますか?
A. できます。FPI社に直接連絡するか、IFA移管で新しい窓口を作る方法があります。
Q2. 証券(ポリシー原本)を紛失しました。
A. 譲渡や解約に致命的な影響はありません。再発行手続きで対応できます。
Q3. 「契約から2年間は解約できない」と言われました。
A. 初期口座期間中は解約返戻金がほぼゼロという意味です。減額や停止など、途中の選択肢は存在します。
Q4. CRと101は何が違うのですか?
A. ボーナスの仕組みや条件が異なるプランです。お手元の証券でプラン名を確認した上で、個別にご相談ください。
Q5. 放置していても大丈夫ですか?
A. おすすめしません。管理手数料は引かれ続けますし、住所やメールアドレスが古いままだと、重要通知や満期金の受け取りに支障が出ます。最低でも年1回は明細を確認してください。
Q6. 譲渡するとしたら、いくらで譲れますか?
A. 解約返戻金相当額が基準で、あとは交渉次第です。プランの中身によって個別性が大きいので、明細を見ながらの判断になります。なお、私自身は現在、譲渡のお取次のお手伝いは行っていません。
Q7. 解約返戻金の受け取りに、海外口座は必要ですか?
A. 不要です。日本の銀行口座で海外送金として受け取れます。受取側の手数料と、着金までの時間だけ見込んでおいてください。
Q8. 満期まであと数年です。解約すべきですか?
A. 満期が近いなら、持ち切りが有利なケースが多いです。満期ボーナスの有無と現在の没収率を明細で確認してから判断してください。毎月の支払いが苦しいだけなら、減額や払済で満期まで運ぶ方法もあります。
まとめ|「放置」だけは、やめてください
最後にもう一度だけ。
最悪の選択は、解約ではなく「放置」です。
・出口は「解約・減額/払済・譲渡・IFA移管」の4つ
・経過年数が長いほど、解約の条件は良くなっている
・円建て・ドル建ての両方で現在価値を確認する
・「できない」という引き止めトークと、高額な解約代行業者に注意
フレンズプロビデントは、正しく出口を選べば決して詰んでいる商品ではありません。
むしろ契約から年数が経った今は、初期のペナルティが軽くなり、
円安の追い風もあって、10年前より出口の条件はずっと良くなっています。
怖いのは商品そのものではなく、「知らないまま」でいることです。
「私の契約の場合はどうですか」という個別のご相談は、無料でお受けしています。
契約明細を見ながら、一緒に一番損の少ない出口を考えましょう。
一人で決めないでください。
解約・譲渡・放置の損得は、契約年数とプランで全く変わります。
譲渡の実情まで見てきた私が、あなたの契約明細ベースで判断のご相談に乗ります。
※譲渡のお取次は現在行っていません







