新築投資ワンルームマンションのシミュレーションは嘘ばかり ①

読者の方から新築投資ワンルームマンションの件で相談があり、業者から提示されたシミュレーションを見せて頂きました。

 

突っ込みどころが満載というか、ここまで嘘をついて売りたいのか、嘘をつかないと売る事ができないのかと悲しい気持ちになりました。この嘘満載のシミュレーションを見せられて契約してしまった方が数年後には多重債務者となる可能性だってあります。

 

まず物件価格の高さが際立っています。建築コストが以前よりも上がっていますのでその分が物件価格に上乗せられており、プロの目から見たら異常な高さです。

 

嘘シミュレーションその① 30年後も新築時の賃料設定のままで計算

元利均等返済なので毎月のローン返済金額は変わりませんが、入居者から取れる家賃は年々下落します。最初の数年はローン返済金額よりも家賃の方が多いので手取り収入になりますが、経年で家賃は下落し6,7年後には逆転して毎月赤字を垂れ流す事になるのは100%間違いない事ですが、新築ワンルームマンション販売業者は20年後30年後も新築時と同じ賃料が取得できると言い張り、毎月手取収入があるかのようなシミュレーションを提示してきます。業者曰く30年後にローン返済が終われば新築時の賃料がそのまま取得できるようです。お客様を馬鹿にしてるとしか思えません。

 

嘘シミュレーションその② 不動産所得の赤字は給与所得と損益通算で毎年所得税が還付

不動産所得と給与所得、事業所得は損益通算できますので、どれかが赤字になれば損益通算できて支払った所得税が還付されます。新築ワンルームマンション販売業者は「節税対策」の一つとして販売しているようですが、これは実際全く節税対策にならないどころか、2年目からは下手すれば黒字になって税金負担が増える事もあります。業者は1年目の損益シミュレーションだけ見せて、さもそれが毎年続くような説明をしますが、購入したその年は仲介手数料や諸経費がかなりかかっていますので赤字になるのは当たり前で大事なのは2年目からです。経費といっても減価償却費と管理費くらいなもので所得を赤字にできるだけのものではありません。購入した不動産会社からの勧めで使ってもいない旅費交通費や雑費を計上して、数年後に税務署から指摘されて重加算税を請求されたケースもありました。ローンの返済利子は経費になりますが返済元本は経費になりませんので、購入して数年後にローン支払額が家賃を逆転して毎月5000円の赤字を垂れ流す事になったとしても、会計上は返済元本を経費計上できないので黒字となる場合があります。この場合、毎月赤字にも関わらず確定申告では黒字になるので、税金負担が増えるという二重苦の状態になります。
まだまだ突っ込みどころ満載の業者の嘘シミュレーションですが、長くなりましたので次回に繋げましょう。

賢い投資家の皆さんは新築ワンルームマンション投資には絶対に手を出さないように!

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