レオパレス、赤字拡大で株価急落 売り注文殺到でストップ安 https://t.co/b91Vqfx3N5
— 47NEWS (@47news) 2019年2月8日
テレビ東京「ガイアの夜明け」でレオパレスが建設したアパートの違法建築、更に隠蔽体質まで明らかにされました。
レオパレスは長年黒字経営を続けていた優良企業でしたが、この報道を機に収益が悪化で遂に赤字転落。
更には昨日、危険性の高い1324棟の物件に住む1万4443人に転居を勧告するというとんでもない発表。
この報道が出たことで、今朝からレオパレス株に売りが殺到し、値がつかないままストップ安で引けました。
サブリース問題が露呈して以降、30年一括借り上げを謳って1棟アパートを販売する不動産業者には完全に逆風が吹いています。
レオパレスであれ、ワンルームマンション建設業者であれ、物件を建て続けることで大きな収益をあげている構造になっている以上は、新築物件を建て続けるしかありません。
建て続けることで会社には大きな収益が生まれますが、その物件を買ったオーナーからすると、周りに似たような新築物件が建て続けられることで、自分の物件の入居率低下や家賃減額に悩まされます。
つまりはこの事業スキームはWinWinではなく、不動産業者だけが大きな利益を得る。
このような会社の株や販売する不動産は、買う価値無しですね。
レオパレスが抱えていた問題
ガイアの夜明けの報道で、レオパレスが抱えていた様々な問題が表面化しました。
サブリース問題
- オーナーに対して30年一括借り上げ(家賃保証)を約束
- アパート完成後、数年で家賃は下落
- オーナーに対して家賃引き下げを提案
- 同意しないオーナーとのサブリース契約は解除
元々の建設費が異常に高いのがレオパレスの特徴
家賃減額されたら、オーナーの収益は一気に悪化しますが、「借主の権利だ」と言わんばかりに、強引に物事を進めていたようですね。
家賃減額の件は契約書のどこかに細かく謳っていますし、借地借家法の観点から見ても、相場や情勢に応じて家賃を見直すことができます。
無知な地主に対して、強引かつ不十分な説明で高額なアパートを建設させ、完成後の家賃保証でも常にイニシアチブを握って会社側のみが利益をあげる構図。
不動産会社経営者と、不動産投資家両方の立場から見ても許せません。
界壁問題
レオパレスが建設したアパートの中には、通常絶対にあるはずの屋根裏の界壁がないことが明らかになりました。
これも、ガイアの夜明けがスクープするまで、会社内で隠蔽されていたようです。
屋根裏の界壁が無い物件は、その時点で建築基準法違反です。
界壁が無い物件の場合、1室で火事が起こって天井上まで燃え広がると、そのまま横につながる全部屋まであっという間に火が燃え広がって、大惨事になる危険性があります。
人命に関わる大事な工事を手抜きし、問題が分かっていながら隠蔽していた罪は非常に重いと考えます。
法令違反物件が全国で1324棟!
昨日報道された内容によると、全国のレオパレス物件で建築基準法などの法令違反が見つかったのは、全部で1324棟。
ここに入居している人の数は1万4千人を超えます。
レオパレスは今後、1万4千人の入居者に引越し要請をするとのことで、当然引越し費用はレオパレス持ちです。
引越しはお金の問題だけでなく、仕事や環境をすぐに変えれない人や、時間のロスもあります。お金は出すから引越せ、と言われてもすぐには行動できない人も多いでしょう。
ですが法令違反物件に住んでいるということは、万が一の時に生命に危険が及ぶ可能性があるので、どちらにしても入居者の主張は通らずに引越しを余儀なくされます。
退去させられる1万4千人は、レオパレスの大事なお客様ですが、そのほとんどはもうレオパレス物件には戻ってこないと思います。
ブランドも信用も地に落ちたレオパレスは大丈夫なのでしょうか?
今後のレオパレス株価は?
今日は朝から一度も寄り付かずにストップ安で終了。
場中の売り成行を見る限り、月曜もストップ安が濃厚、火曜に寄り付くかどうかでしょうか。
経営陣の引責辞任も予想されますし、このままの状態が続くと自力再建ができないことも想定しておいた方がいいでしょう。
もちろん今のような状態で、新たな地主がレオパレスでアパートを建てるとは思えませんからね。
何日かストップ安が続いたあとは、荒い値動きで動くでしょうが、中長目線で見て期待できる銘柄とも思えないので、デイトレに自信がある人以外は見合わせた方がいいかもしれません。
JACKも今後の株価を注視しておきます。
サラリーマン投資家への不動産融資も締め付けが始まるようですし、不動産市場は少し冷え込むかもしれませんが、本来の(本物の)不動産投資家にとってはここからがチャンス♫
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