「海外の保険は増える」「日本の保険は損だから解約して海外へ」と言われて、いま迷っていませんか。
私は投資家のJACKです。過去に数千万円を騙された経験があり、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営し、投資副業サロン(コアメンバー)は12年目になります。オフショア(海外)の積立や保険については、契約した人・後悔した人・解約したい人の相談を、この十数年ずっと間近で見てきました。
その立場から先に結論を言います。海外の保険や金融商品は、何でもかんでも良いわけではありません。合う人には強力な道具ですが、合わない人が契約すると、日本の商品を持ち続けていたほうがマシだった、という結果になります。
この記事では、海外保険のデメリット、やめたほうがいい人の条件、そして「国内のままで十分」というケースを、実際の相談例をもとに整理します。私は販売も勧誘も紹介も一切していません。だからこそ、勧誘する側が言わないことを書けます。
結論|海外保険は「向く人」が限られる商品
海外保険(香港などの貯蓄型保険、オフショア生命保険)は、20年30年という超長期でドル建ての資金を寝かせられる人にとっては、合理的な選択肢の一つになり得ます。日本の終身保険や養老保険が20〜30年で解約返戻率110〜130%程度なのに対し、香港の貯蓄型保険は同じ期間で数百%帯になる商品もあるからです。
ただし、その数字が出るのは途中で一度も解約せず、円高になっても心が折れず、手続きの手間を最後まで自分で背負い切れた人だけです。ここを満たせない人にとっては、デメリットのほうが確実に勝ちます。
そして現実には、どんな相談に対しても「解約して海外保険」「解約して海外商品」と、馬鹿の一つ覚えのように勧める人が後を絶ちません。相談者に対して、いま特に何もする必要がなければそのままでいい、今は何もしなくていいと言えるのが、正しいアドバイザーです。
海外保険のデメリット5つ
1. 為替リスク(円換算では減ることがある)
海外保険は米ドル建てが基本です。ドルベースで増えていても、円高に振れた局面では円換算の評価額が大きく下がります。2024年5月には一時1ドル160円台まで円安が進み、2026年に入っても150円台後半の水準が続いていますが、この水準で仕込むということは、円高に戻ったときに評価がへこむのを受け入れるということです。為替をどう考えるかはいまの為替水準で海外保険の契約はすべきではないのか?にまとめています。
2. 流動性リスク(途中でやめると大損する)
これが最大のデメリットです。海外の貯蓄型保険は、保有10年未満の短期解約だと解約返戻金が払込元本を大幅に下回るのが普通です。日本の預金や投資信託のように、必要になったら来週引き出す、という使い方はできません。生活が変わっても止められないお金だと考えてください。
3. 手続きの煩雑さ
契約は香港現地での対面が原則で、渡航が必要になるケースがあります。契約後も住所変更、契約者変更、満期の受け取り、解約と、日本語だけでは完結しない手続きが続きます。書類を英語でやり取りする作業が苦痛な人には向きません。
4. 紹介者リスク(一番怖いのはここ)
海外保険や金融商品を日本国内で勧誘している一部のブローカーや紹介者は、海外商品を扱う業者から紹介業としてのトレーニングを受け、顧客や友人知人にセールスしています。彼らは海外保険や金融商品を売らないとお金になりません。言い換えると、お金にならないことはやらない(話さない)ということです。
だから、デメリットも、国内でいい選択肢があることも、あなたには伝わりません。自分が何の知識も情報も持たない中で保険見直し相談を申し込んでも、カモにされると思ってください。
5. 税務が複雑で、節税にはならない
「法人で契約して名義を個人に変えれば損金が作れる」という節税話を持ちかけられることがありますが、これは成立しません。私自身も過去に検討し、国内外の税務や法務、保険業界の専門家に相談したうえで、結論はNOでした。合理的な理由の無い名義変更を、日本の税務当局が認めるはずがありません。詳しくは海外オフショア生命保険は法人・個人どちらにとっても節税商品にはなりませんで解説しています。税務の扱いは個別事情で変わるので、必ず税理士か税務署に確認してください。
海外保険をやめたほうがいい人
相談を受けてきた中で、契約後に後悔した人にははっきり共通点があります。次のどれか一つでも当てはまるなら、いまは見送ってください。
- 20年30年、その資金に手を付けない自信がない人(教育費や住宅資金と重なる予定がある人を含む)
- 毎月の積立額が、生活に少しでも食い込む人
- 円高に戻ったときに評価額が減るのを、我慢できない人
- 節税目的で法人契約を考えている人
- 比較対象を持っていない人。海外の選択肢を一つしか知らない状態で契約する人
- 紹介者に言われるまま、仕組みを自分の言葉で説明できないまま契約しようとしている人
- すでに日本で契約済み、しかも払込も終わっている保険を、解約して乗り換えようとしている人
特に危険なのが最後の一つです。
契約済みで払込も終わっている日本国内の保険を解約して海外で契約し直すと、逆にマイナスになることがあります。すでに払い終えた契約は、あなたにとって条件の良い資産である可能性が高い。それを崩して新しい積立を始めれば、また最初から時間を積み直すことになります。
実話|「選択肢が一つしかない人」が壊れていく
コアメンバーに入った方から、こう言われたことがあります。「JACKさんがRL360(ロイヤルロンドン)をお勧めしない理由が、入って分かった。こんな情報は世間には全く出回っていないし、セミナーでも語られないので普通の人は分からない」
日本人が海外で契約できる保険や金融商品には選択肢がいくつもあるのに、RL360しか知らないという人が余りにも多すぎるのです。セミナーでの勧誘活動が最も多いので仕方がない面もありますが、選択肢が一つだけだと、比較対象が日本国内の商品しかなくなります。
そして起きるのが、これです。悪徳紹介者お手製のエクセルシミュレーションを見て、月500USDを30年積み立てればこんなに増えるのかと間違った理解をして契約する。ところがわずか2〜3年で現実を知り、積立をやめてしまう。契約したことを心から後悔しても後の祭りで、積立難民になったところで私のブログに辿り着き、相談してももう遅い。
頭が真っ白な状態で一方的に間違った情報だけを教えられるのは、いわば洗脳です。紹介者に洗脳されて期待に胸をふくらませ、4年経って期待とは程遠い結果になり、その紹介者とはもう連絡が取れない。こんな人が日本中に山ほどいます。最初から払込期間5年の商品を選んでおけば良かったのに、と私はいつも思います。RL360の25年払いに比べれば、まだマシな売り方をしている人もいますが、それでも全員に海外商品がマッチするわけがありません。この話は自分に最もベストな保険商品、金融商品は何かというのをよく考えて契約しようにも書きました。
なお、海外商品は会社ごとに新規契約の可否や条件が大きく変わります。RL360は2026年5月に日本人の新規受付を停止しました。いま勧誘されている商品が本当に契約できるのかも含め、最新の条件はご自身で確認してください。
国内で十分なケース|「今は何もしなくていい」という答え
日本国内にも良い商品や制度はあります。すでに日本で契約している商品を何でもかんでも解約し、海外に切り替えるというのは慎重にお考えください。
私が「そのままでいい」と伝えることが多いのは、たとえばこういうケースです。
- 払込が終わっている国内の保険を持っていて、当面その資金を使う予定がない
- 数年以内に使う予定のあるお金しか手元にない
- まず生活防衛資金を作る段階にいて、長期に縛る商品を足す局面ではない
- 国内で使える制度をまだ使い切っていない
大事なのは、今の状態をベースに最適なポートフォリオ(資産の組み合わせ)を組むことです。保険なのか、投資信託なのか、定期預金なのか、株なのか、社債なのか。選べる選択肢はたくさんありますし、香港で契約できる商品も保険やRL360だけではありません。
では、海外保険が合うのはどんな人か
逆に、次の条件がすべて揃っているなら、海外保険は検討する価値があります。
- 20〜30年単位で資金を寝かせられる。途中解約は大きな損失になると理解している
- 円高局面でも気持ちが折れない。1ドル130円、120円台に戻っても長期保有を続けられる
- 担当してくれるアドバイザー(IFA)の素性が確かで、契約後の連絡が確実に取れる
- 渡航や手続きの現実性がある。契約時だけでなく、解約や契約者変更でも必要になる場合がある
- 家族や配偶者と方針を共有できている
- 余剰資金である。生活費と切り離せている
香港の貯蓄型保険は、保障目的の保険ではなく、長期の複利で増やすための器だと考えたほうが正確です。商品の中身については香港保険サンライフ・CTFライフの主要商品完全ガイドで整理しています。合うかどうかを判断するのは、勧誘してくる人ではなく、あなた自身です。
今日やること
いま勧誘を受けている、または迷っている人は、この3つを今日のうちにやってください。
1. 何も解約しない。まず現状維持です。特に払込済みの国内保険は、結論が出るまで絶対に触らないでください。解約は取り消せません。
2. 相手に3つ質問する。「10年以内に解約したら返戻率は何%ですか」「あなたの報酬は誰から、いくら出ますか」「私が今のまま何もしない選択肢は無いですか」の3つです。これに具体的に答えられない相手からは、買ってはいけません。答えをはぐらかす、話をすり替える、決断を急がせる。どれか一つでも出たら、そこで終わりです。
3. 自分の資金の期限を紙に書く。教育費、住宅、車、親の介護。今後20年で使う予定のあるお金を先に書き出せば、長期に縛っていい金額は自動的に決まります。ここを飛ばして商品から入るから、途中で止まるのです。
注意点
無料マネーセミナーでRL360を紹介する人、無料有料に関わらず海外積立商品を勧誘するFP。私の経験から言えば、この手の相手はまず信用しないでください。
また、すでに契約してしまって解約を考えている人へ。オフショア積立の解約サポートを名乗る事業者の中には、20万円以上、業者によっては15万〜30万円の手数料を請求するところもあります。私はこれまで300名以上の解約相談に対応してきましたが、正しい手順さえ分かれば、紹介者に頼らず自分の力で解約できるケースがほとんどです。慌てて代行にお金を払う前に、まず手順を確認してください。
なお本記事は一般的な情報提供であり、特定の金融商品の購入や解約を勧めるものではありません。海外保険は日本の金融商品取引法・保険業法の枠外にあるオフショア商品です。返戻率やIRRは将来を保証するものではなく、為替・流動性・規制のリスクがあります。税務の取り扱いは必ず税理士または税務署にご確認ください。最終判断はご自身の責任でお願いします。
まとめ
何でもかんでも海外積立や海外保険を勧誘している人がいます。コミッション欲しさに全員へ同じ商品を当てはめるのは、間違っています。国内でいいものもあります。
海外保険のデメリットは、為替、流動性、手続きの煩雑さ、紹介者、税務の5つ。そして、途中でやめる可能性がある人、節税目的の人、比較対象を持たない人、払込済みの国内契約を崩そうとしている人は、やめたほうがいい。これが私の結論です。
信頼できる投資仲間と、売らなくても食べていけるアドバイザーを持つこと。そして、今の状態をベースに組み立てること。これからも堅実に資産形成していってくださいね。
副業・投資の判断に迷ったら
私は数千万円を騙された経験と、大阪府知事認可の不動産会社を20年経営してきた立場から、副業と投資の「本物と偽物」を見極める物差しをお伝えしています。
※販売・勧誘・譲渡のお取次は一切行っていません。







